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感動が人をつくる島、もてなし精神の島

 本土からフェリーに揺られること2時間半。海を越えると、最後の楽園「隠岐」に到着する。

 隠岐というのは、複数の島からなる地域の総称で、東側に位置する島後と、西側に位置する島前の2つからなる。今回の紹介は、島前の西の島、そして海士についてである。

 さて、西の島は浦郷港からバスで20分。そこに待ち受けるは、だれもを大きく包み込む大自然だ。筆者が今回訪れたのは冬。夏の緑生い茂る国賀も良いが、雪に覆われた国賀もまた情緒があって良い。四季折々の美しさを見せてくれるのがこの国賀海岸の素晴らしさだ。

 牛や馬が草をはみ、そして道路を悠々と歩いている。こんなのどかな場所がこの日本にあるだろうか。

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 ふと横を見ると、筆者の傍に一組の家族がいた。広大な景色にはしゃぐ子供と、目を細めそれを見守る両親。雄大な景色を見ると、人は心洗われる。自分も自然の一部なのだと改めて思う。赤尾展望台から見た摩天崖。人は、今までどのような感動を味わって来たかで生き方が変わるだろう。親の生き様に感動した子供は、親の背中を追いかけ、いつか追い越そうとするだろう。雄大な景色を見て感動した子供は、その感動ゆえに大きな心を持つことだろう。

 広い視野を持ち、一歩一歩しっかりと歩み、他人を受け入れ、許す。この景色を見た子供は、将来そんな事が出来る大人になっていくのではないだろうか。

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 ところで、私のことになるが、島根大学の4年間の在籍の後、教員を目指し試験を受けた結果、1年目の今年、隠岐の海士町にある小さな高校に赴任することになった。西の島の隣の島である。観光地でいうと西の島が有名であるが、夏であれば海士もぜひお薦めだ。あまんぼう、という海中展望船などは、大人気である。そして、観光とはちょっと角度は変わるが、最近やけにマスコミに頻繁に登場する島である。市町村合併を見送ったため、町の財政は非常に厳しい。全国一低いラスパイレス指数(役場職員の給料が安いってこと)にしたというのだから、役場も腹をくくったものである。そのような中で、町民(島民)全員が危機感をもって、地域おこしに取り組んでいる。その結果、なんと都会地からのIターン定住の希望がひっきりなしなのだ。それで有名になったのである。海士では月10万円で生活できる、といううわさが出回っているが、まんざら噂でもない。ここではみんなが助け合って生活しているのだ。なにしろ、この島だけのお金(地域通過)だってあるぐらいだ。もう独立王国そのもの。そして、この島には、もてなしの精神がある。誰だって、人をあたたかく迎えてくれるのだ!こんなもてなし精神いっぱいの海士に、ぜひ、来てみたいと思いませんか?

 

旅人=臼井良介[まちかど研究室OB]

Last modified:2007/01/29 15:14:18
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References:[隠岐編]